染み抜きに使用する薬剤は、即効性があり、水を必要とせず、原液がシミを浮き上がらせるものもあれば、水に漬け込みシミを浮き上がらせてとるという方法の2つが主な方法です。
逆を返せば、染み抜きは、浮き上がらせたシミを何かに移すか、浮き上がったシミを洗い流してきれいにするという方法でしか市販の洗剤では染み抜きができません。
なので、この記事では、染み抜きにおいてどのような方法で使用する洗剤であるかを解説したうえでタイプ別にある利点と欠点について追及をします。
洗剤というものは、種類と取り扱い方法によって利点と欠点が異なるので、市販の染み抜きの特性を理解しておけば必要以上に衣服にダメージを与えないでしょう。
染み抜き洗剤で市販のものはどれがいい?ランキングで紹介
トップ プレケア シミ用
染み抜きで最も効果が高い市販の洗剤は、ライオン製品の「トップ プレケア シミ用」です。
トップ プレケア シミ用は、シミ専用の洗剤でシミを浮き上がらせて取り去ることに重点を置いた商品です。
このは、原液である液体をシミのある部分にこすりつけて洗濯機で水洗いをすれば、シミが分離するというもので、通常の漂白剤と異なり、衣服を傷めないという特徴があります。
半面に黄ばむタイプのシミにはあまり効果がなく、化学変化で起きるシミについてはあまり効果を示さないです。
なので、あくまで何かをこぼしてしまったというものにおいては効果を示すんですが、こぼしたものが数時間立って化学変化を起こし、変色したという場合はこのシミ取り専用の洗剤はあまり高い効果を示さないです。
トップ プレケア シミ用は、漬けおきも可能で、3時間程度であれば漬けおいても衣服を傷めることなくシミ取りが可能です。
なお、この商品は実は、漂白剤に該当するので、別の漂白剤と合わせたりすると危険です。
あくまで染み抜き作業をする場合、何か別の洗剤と合わせるということはやめておいたほうが安全でしょう。
トップ シミとりレスキュー
次に2番目におすすめなのがトップ シミとりレスキューという商品です。
トップ シミとりレスキューは、水洗いを必要としません。
何かにシミを移すことでシミ取りをするというものです。
スポッとる
そして最後は、スポッとるという商品です。
スポッとるは、待ち時間がものすごく長いという特性があるんですが、反面に衣服を傷めないという特性があります。
溶液を塗るというタイプなのでピンポイントでシミ抜きが可能です。
ボールペンがついてしまった時の染み抜き方法ご紹介
水性ボールペンの場合、衣服を洗う際に弱アルカリ性の洗剤を使用すれば十分にボールペンの色が引っ付く原因である油分を分解可能です。
ボールペンは、簡単に言いますと、油分が相手に引っ付く接着剤になるので、油分を奪い去れば結合が緩くなり、引っ付いていたものが取れるのです。
なので、アルカリ性の液体であれば、油分を分解して接着剤を落とすことが可能になります。
ただ、注意してほしいのは、衣服は酸性に強くともアルカリには実は弱い点です。
通常衣服は中性の洗剤で洗うことが多く、その理由は、酸性やアルカリ性の物質について影響を与えないからです。
中性の洗剤で洗えば酸性かアルカリ性の汚れのいずれかが落ちるだろうと考えるのです。
中性は、どちらの汚れにも対応するように設計された洗剤なので、実のところ、正反対の液体をぶっかけて結合を壊すという方法よりも弱い洗浄効果になります。
だからボールペンの場合は、漂白剤だったり、弱アルカリ性の台所洗剤などを使用して洗浄すればよいというわけです。
洗浄する衣服がものすごく、アルカリ性の液体に強いのであれば、強アルカリ性の漂白剤を用いて汚れを分解して白くするという方法が可能なんですが、衣服を白くするという問題があるので注意しましょう。
シャツの染み抜きにはこれ!おすすめの市販の洗剤ご紹介
スポッとる
シャツの染み抜きであれば、シャツ自体を傷めないようにしたい、という方法であれば、「スポッとる」がお勧めになります。
スポッとるのメリットは、素材を傷めずにゆっくりと溶液を浸透させて染み抜きをするという点です。
反面に時間がかかりすぎるという点が問題で、最低でも8時間必要とするので、時間がかかりすぎだという意見が多く出るでしょう。
なので、時間をかけずにシャツのシミを抜くのであれば、洗剤を全く使用しない超音波ウォッシャーというものを使用するのも一つの手段です。
この商品は、早い話が超音波で汚れがある部分に振動を与えまくシミである汚れを衣服の表面からはがすというものです。
この方法は簡単に説明すれば、振動によって物体をはがす方法で例を挙げれば歯医者さんの歯石取りです。
歯石はじつは、ものすごく歯の表面に密着して結合するため、振動でゆすりまくって取るという方法か、歯の表面を削ることで歯石をとるという方法の2択で一番安全な方法が振動によって歯石を分離させる方法になります。
これはそんな歯医者さんが使用している超音波の振動を利用した商品で、超音波をぶつけて汚れを取るというコンセプトです。
オキシクリーン
オキシクリーンは、酸素とアルカリ性の洗剤のパワーで強制的にシミを浮かび上がらせます。
こちらであれば超短時間でシミを浮き上がらせることが可能です。
反面に長時間染み抜きと称してオキシクリーンに衣服を付けると変色するという問題があります。
まとめ
染み抜きについては、基本的には、シミを浮かび上がらせてから、真水で洗浄して薄くするという方法と、シミを浮かび上がらせてから、別の布にシミを吸収させるというものがあります。
どちらの方法も利点があり、短期間で終わるシミ取りの方法だったり長時間の漬け置きが必要だったりします。
ただ、どちらの方法をやっても市販の洗剤ではシミが完全に取れないことが多いので、そうなりますと最終手段は、プロのクリーニング事業者の力を借りてシミを抜いてもらうしかないでしょう。